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すずめ踊りの扇子を作る (1) [非電子工作]このエントリーを含むはてなブックマーク#

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すずめ踊りに必要な、扇子を工作用紙で作成します。

すずめ踊りと扇子の関係

当地の小学校では、ゴールデンウィーク明けに運動会が開催されます。 低学年は、すずめ踊りという地方色豊かな踊りを披露してくれるのですが、そのときに小道具として扇子が必要です。 扇子は、学校から支給された工作用紙を使って、各家庭で作成します。 紙で作られているので、毎年作成する必要があるのです。

工作用紙と一緒に設計図(のようなもの)も支給されるのですが、まあ、エンジニアの目から見ると、とてもこれでまともな工作物が出来るとは思えない代物です。 やはり、しっかりとコンパスを使った製図から始めなくては。 今年は、私が考案する作図、製作法を記録し、公開することにしました。

大きな円弧を描く

最初に扇子の外形をけがきます。 設計図に近い形状として、半径230mm、中心角133°の扇形とすることにしました。 「高級工作用紙」の最下部のマス目の右から230mmの所を中心として、半径230mmの円弧を描きます。 図では、A-Bであらわされています。

円弧を14等分する

設計図では、扇子は14分割されており、これらの境目の線に折り目を入れて蛇腹状にして、扇子らしさを表現します。 つまり、中心角9.5°の扇形にする必要があるのですが、これを分度器で測るわけにはいきません。 そこで、三角関数を駆使し、コンパスで14等分を行います。

例えば、図の"6"の点は、"A"から中心角9.5°に相当する距離にあります。 この距離は、三角関数を使って、

2 × 230 × sin (9.5° / 2) = 38.09 [mm]

と、計算できます。

つまり、この距離をコンパスにとって、円弧上を端から順にたどっていけば、14分割は簡単に出来ます。 ところが、この方法だと、最後の方では誤差が蓄積されるため、理想的な寸法からずれてしまう可能性があります。

そこで、誤差が少なくなる14分割方法を考えました。 最初は、中心角 (7 × 9.5°) に相当する長さ (252.22mm) をコンパスにとり、"1"と"B"の位置を確定します。 つぎに、中心角 (3 × 9.5°) に相当する長さ (113.23mm) をコンパスにとり、 "2"から"5"の4ヶ所の位置を確定します。 このとき、"2"は"A"から、"3"と"4"は"1"から、"5"は"B"から求めます。

最後に中心角 (9.5°) に相当する長さ (38.09mm) をコンパスにとり、"6"から"13"までの位置を確定させます。 この方法によれば、誤差の蓄積の最大値は、"1"-"B"-"5"-"12"などの4回分になります。

もち手部分の補強材

扇子の扇形の中心部分には、補強のためにさらに2枚の扇形工作用紙を張ります。 この扇形の半径は、100mm85mmです。 この部分には、折り目を入れないので、14分割を行う必要はありません。 また、全ての部材を張り合わせてから外周を切り出すので、厳密に中心角を133°にあわせる必要もありません。 十分に大きな扇形を作成するだけで、用が足ります。


次回は、材料の切り出しから。

2008-04-19 15:32 手持ち部分の半径を85mmに修正。
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