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謎の閃光衛星の高度を計算する [ざれごと]このエントリーを含むはてなブックマーク#

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某BLOGの謎の閃光衛星で点滅する謎の物体の写真が出ていました。 この写真を元に謎の物体の高度を計算してみました。

角速度を求める

地上から観測している限り、衛星の実際の速度などわかりません。 観測可能なのは「一秒間に何度移動したか」という角速度だけです。 この記事では、「30秒で約0.5°くらいでしょうか。」と書いてありましたが、これは、地上から見たときに見かけの角速度です。 実際には、地球が自転しているので、地球の自転角速度を加えてやる必要があります。

「南東の方へと移動していきました。」という文章から、星の移動方向(東から西)とは逆方向に動いていたことがわかります。 写真からベクトルを読み取ったところ、近くの明るい星の移動ベクトルが (64.5,38.6) で、謎の物体の移動ベクトルが (-199.8,-211.9) でした。 単位は、ピクセルです。 このことから、星に対する謎の物体の移動ベクトルは、 (-264.3,-250.5) であることがわかります。

この間の星の移動距離が 75.2px であり、謎の物体の移動距離が 364.1px です。 別の写真には「しし座」が写っているので、この写真も赤道近くのものであろうと推測します。 すると、謎の物体の角速度は地球の自転の 4.84倍であると計算できます。

地球の自転角速度は、1恒星日(23時間56分)で 2π[rad] なので、 7.29×10-5[rad/sec] となり、謎の物体の角速度は、 ω=3.53×10-4[rad/sec] と求まります。 角度であらわすと、「30秒に0.61°」になります。

謎の物体に働く遠心力の式

ここから、謎の物体に働く遠心力と地球による引力がつり合っていると仮定して計算を進めます。 まずは、遠心力からです。 地球の中心から謎の物体までの距離を r[m] と置き、謎の物体の質量を m[kg] と置きます。 すると、遠心力は、 m r ω2[kgm/s2] と表現できます。

謎の物体に働く引力の式

同じように謎の物体に働く引力の式を求めます。 地球の質量を M[kg] と置き、万有引力定数を G[m3kg-1sec-2] と置きます。 すると、引力は、 G M m / r2「kgm/s2] と表現できます。

方程式を解く

上で求めた遠心力と引力がつり合います。

m r ω2 = G M m / r2
r3 = G M / ω2
r = (G M / ω2)1/3

ここで、 G=6.67×10-11[m3kg-1sec-2]、 M=5.97×1024[kg] であることがわかっているので、 r=1.47×107[m] つまり、謎の物体の地球の中心からの距離は 14,700km であろうと推測されます。 地表からの距離は、 8,300km です。 静止衛星軌道が 42,200km (地表から 35,800km)とされていますから、静止軌道よりもかなり近い距離ですね。 計算は出来たけど、これだけでは正体はわかりませんね。

参考文献

最近、天文年鑑も買わなくなっちゃったな。

天文年鑑〈2001年版〉

天文年鑑〈2001年版〉

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 単行本

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