すずめ踊りの扇子を作る (2) [非電子工作]
今回の製作過程で設計図に痛恨の設計ミスを発見してしまいました。 手持ち部分の半径は、100mmではなく、85mmでした。
扇子本体の外形を描く
まずは、工作用紙の上に作図をしていきます。 扇子本体は、半径230mmの扇形です。 これを作図するためには、230mmの幅まで広がるコンパスがあれば、すぐに作図可能なのですが、通常手に入るコンパスにそこまで広がるものはありません。 私が持っている作図用のかなり値の張るコンパスで足を継ぎ足しながらやっと描ける大きさです。
そこで、コンパスから作成することにしました。 名づけて、「紙コンパス」 その名のとおり、工作用紙を切り出して、穴を二つ開けたコンパスです。 一方の穴に押しピンを刺し、扇形の中心に立てて、もう一方の穴にエンピツを入れて使います。
すると、写真のようにきれいに半径230mmの円弧が描けるという寸法です。
円弧の等分点を求める
扇形の円弧が描けたら、つぎは、円弧の中点、設計図の点(1)を求めます。 点(A)の位置に紙コンパスの押しピンを立てて、252.2mmの位置に印をつけると、点(1)が求まります。
同様に点(1)から252.2mmの位置を求めて、点(B)とします。
ここから扇子の扇形を14等分するために、全部で13の等分点を求めていきます。
まず、113.2mmの紙コンパスで点(2)から点(5)までを求めます。 最後は、38.1mm幅のコンパスを使って、点(6)から点(13)までを求めます。
求めた等分点には、押しピンで穴を開けて、工作用紙の表面からわかるようにしておきます。
手持ち部分の円弧を描く
もう一度、紙コンパスを使って、手持ち部分の円弧を描きます。 半径は、85mmですが、この写真を撮影したときには設計ミスに気付く前だったので、半径100mmの円弧を描いています。
放射状の等分線を描く
次は、外形の直線を描きます。 そして、扇形を13本の等分線のうち、1本おきに6本の線を描きます。 このとき、等分線は、扇形の中心まで伸ばすのではなく、持ち手部分の円弧まで引きます。 この線は、将来、蛇腹の山おり線になります。 そのため、折り曲げやすいように浅くカッターナイフを入れておきます。
二枚目の工作用紙は、1本おきに7本の等分線を描きます。 扇子は、上の写真のパターンとこのパターンの二種類一組を表裏に張り合わせて作ります。 これらの線も、折り曲げやすいように浅くカッターナイフを入れておきます。
写真にすることはできませんでしたが、工作用紙の表面側にも持ち手部分の円弧を描き、山おり線に浅くカッターナイフを入れておきます。 山おり線と谷おり線を間違えないようにしましょう。
持ち手部品の作図
持ち手部品は、小さな工作用紙に紙コンパスで半径85mmの円弧を描きます。 持ち手には、放射線状の等分線は不要です。 また、張り合わせてから切断するので、中心が定まっているだけで十分です。
扇子本体に描かれた持ち手部分の円弧が二重になっているのは、ここで間違いに気が付いたからです。
これで、全ての作図が揃いました。
部品の切り出し
工作用紙から部品を切り出します。
扇子本体は、円弧の部分を切り、左側の半径部分だけ外形を切ります。 このとき、中心部分は切断せずに10mmほど残しておきます。
持ち手部品も円弧の部分だけを切ります。
次は、張り合わせ作業です。
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